夢というのは

私のこの心の高ぶりはなんだろう。
この、覚醒する感覚。

何も考えない無の境地にしか、
存在しない何かがある。

私にそれは見えるのだろうか。
今、この瞬間、私を書かせているのは、
私なのか、私じゃないのか。

誰でも、そう。

私ではない私がいて、
あの人ではないあの人がいる。

でも、それは全て決められた世界の中にある。
この丸い、ちっぽけな星の中。

くだらないと思っても、それが全て。
私が生きてきたこの道も、
子犬を捨てたあの人も、人を殺したこの人も、
全部おんなじ、このおんなじ世界の中に入ってる。

何を求めて、外に出ようとしているのか。
光り輝く未知の暗闇に、何があるというのか。

結局は、この丸い星の中で、
今のところ、一生を終えるわけで。

私に何ができるのだろう。
私に何ができるのだろう。

私に空気を消費する以外の、
何か特別なことはあるのだろうか。

何故ここにいるのか。
何故この丸い星の中だったのか。

全てに理由があるとするならば、
その理由を知るのはもっと先の事。

遠くで見れば、何をやっても同じなんだ。
この星の中で、何をしていても結局、丸い星は、今日も変わらず丸いんだ。

なんにも変わらないよ。

だから、今、道を戻っても、
飛び跳ねても、外れても、無茶しても、
失敗しても、落ち込んでも、悲しくても、

なんにも変わらないよ。
大丈夫、なんにも変わらないから。

好きなこと、すればいいんじゃない?